新しい日本語教授法 JAMPsystem!

2018年夏から、台風先生のTAとして日本語教育に奮闘しているIkumiが実際にアメリカの大学での日本語教育やアメリカでの刺激的な生活を通して考えたことや学んだ事などを記録していきます。

オンラインクラスってどうなの??②

 

こんにちは!

1週間はあっという間ですね!

 

先週は、期末試験が終わり成績も出して

今学期の仕事を終えたところです。

 

今学期は、コロナウィルスの影響で学生も大変だったと思いますが、

オンラインになってもしっかり宿題を出したりと頑張っていたと思います。

 

では前回に引き続き、

「オンラインクラスってどうなの?」について

まとめていこうと思います。

 

オンラインクラスはどのようなカリキュラムでしたのか

実際にやってみてどう感じたのか(学生と教師、それぞれの観点から)

メリット・デメリットは何か

 

前回は、

オンラインクラスはどのようなカリキュラムでしたのか

 についてまとめたので、まだ見ていない方は

そちらからご覧ください。

 

ikuel.hatenablog.com

 

では早速、まとめていきましょう!

 

実際にやってみてどう感じたのか(学生と教師、それぞれの観点から)

 

まず教師側の話からします。

・クラスの時間数が増えて大変

これはもう何回も言っていますが、クラスをしやすいように、

より丁寧に学生それぞれのミステイクが直せるように、

一つのクラスを2〜3グループに分けました。

その結果、時間数が激増!多い日は一日5時間クラスがありました。

 

・オンライン用の教材を作るのが大変(レクチャービデオなど)

今まで普通に教室でしていたクラスをオンラインでするので、

その為にレクチャービデオを撮ったり、宿題を作ったり、

宿題提出用のフォルダーを作ったりと、オンラインクラスをする為の準備も大変でした。

 

・画面越しで学生の表情が読み取りにくい

これは実際にZoomでクラスをしている時ですが、やはり

画面越しで相手の表情は読み取りにくかったです。

また、オンラインだとどうしても多少のズレ(時間差)があるので、

間の取り方が難しかったです。

 

・学生のミステイクが増えた

これは、オンラインクラスが始まって、最初の方にすぐ気づきました。

私は宿題のチェックを担当していたのですが、学生のミステイクが増えたのです。

普段は比較的ミステイクの少ない学生もいつもよりミステイクが増えました。

また、最も印象に残っているのが、

「とも」「食べい」「やり」など発音に関したミステイクです。

このミステイクは、中国人に多いミステイクですが、

普段のクラスの時には直っていたミステイクがオンラインになって

復活してしまった、という印象です。

もちろん、緊張感が抜けてしまったのも理由の一つだと思いますが、

今までしていたドリルクラスがなくなったのが大きな要因だと思います。

ドリルクラスでは、発音矯正やイントネーション矯正もしますが、

文法ももちろん、コントロールするからです。

それを裏付けるように、文法のミステイクも増えました。

 

もうとっくにInternalize(自分のものに)したと思っていたのですが、

「食べたいます」や「学校行きます」など、

101の時にしっかりおさえたはずの文法のミステイクも目立ちました。

他には、「飲みて」←飲んで、「書きて」←書いてなど、

あれだけ苦労して習得したかのように思えた「てフォーム」もミステイクが増えました。

その理由としては、やはりドリルクラスがないからだと考えます。

 

学生がミステイクをすると絶対に直して、正しい文法や発音を定着させていく。

そういうクラスがなくなった為に、

今までならミステイクしても耳で覚えていたので、

「何か違う」と学生自身、気づけたはずの問題が、

それに気づけずにそのままになってしまう。。

そういうことが起こったのではないかと、先生と話しました。

 

「今までのドリルクラスのやり方は正しかったんだ」と先生は言っていましたが、

私も本当にそう思います。

 

 

次に学習者/学生の観点からをまとめると、(実際に聞いた話が少ないのですが)

・「オンラインクラスはもう嫌だ、早く学校に行きたい」

とほとんどの学生が言っていました。

’自粛疲れ’と最近はよく聞くようになりましたが、まさにそのようで、

早く学校で友達に会ったり、勉強したりしたいと言っていました。

 

・家で勉強しやすい環境が整っていないから、外でオンラインクラス受講

これは、家庭環境の問題です。

みんながみんな、家で勉強できるというわけではなく、

何らかの事情で家では勉強しにくい為、

外で強風に煽られながらクラスを受けている学生もいました。

きっとその学生もですが、私も教室の大切さを実感した時でした。

当たり前のように、教師でクラスを受けていましたが、

温度や明るさ、机や椅子など勉強しやすいようにできた環境に感謝です。

 

・緊張感が抜け、バーでオンラインクラス受講

これはもうカルチャーチョックなのか、モラルの問題なのか分かりませんが、

ある学生は、バーからクラスを受けていたこともありました!

クラスの時間は、アメリカでは朝の8時、中国では夜の8時なので

ちょうど良い時間かもしれませんが、*青天の霹靂(せいてんのへきれき)でした。

 

*青天の霹靂(せいてんのへきれき)

最近鈴木先生から習った言葉で、突然のことでびっくりしてしまうことの意味だそうです。笑

良い意味にも悪い意味にも使えるそうです。

ことわざや慣用句は全然知らないので、先生が呆れながら教えてくれます。笑

(調べる時はgoogle先生に聞きますが、先生は色々な言葉をたくさん使ってくれるので勉強になります笑)

先生がこれを読んだら少しは見直してくれるでしょうか😆

 

すみません、話がそれてしまいました。

やはり画面越しになると緊張感が抜けてしまいますね。。。

 

 

 ということで、教師側と学生側からの意見をまとめてみましたが、

最後に前の記事のと合わせたまとめをすると、

 

デメリット

・電波状況によって接続が不安定

・時差がある場合は、スケジュールも大変

・教師の作業量が多すぎる

・Zoomでは時間差があって、ミステイクを直しにくい

・だから会話もしにくい(機械の音も聞き取りにくい←生の声ではなく機械を通した音)

・学生のミステイクが増える(発音・文法)→今までのドリルが効果あると実感

・家庭で勉強しやすい環境が整っていない為、外で強風に煽られながらクラスうける学生もいる

・緊張感がなくなりバーから受ける学生もいた

 

 

メリット

・レクチャービデオを見るなど自分の好きな時間に勉強できる

・レクチャービデオは何回も繰り返し見ることができる

 

 

と、圧倒的にデメリットの方が多くなってしまいましたが、

今まで成果を上げていたドリルクラスがなくなったので、

しょうがないとも思えます。。。

 

今回、オンラインクラスを通して、今までやっていたドリルクラスが

いかに効率的だったか、実感を持て、自信も持てたことが1番の収穫かもしれません。

 

早くコロナが終息して、いつも通りに日常が戻ってきますように。。

 

では、みなさんまだまだお気をつけて✨

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