新しい日本語教授法 JAMPsystem!

2018年夏から、台風先生のTAとして日本語教育に奮闘しているIkumiが実際にアメリカの大学での日本語教育やアメリカでの刺激的な生活を通して考えたことや学んだ事などを記録していきます。

2019秋学期☆振り返り☆

 

こんにちは!!

11月28日(木)はサンクスギビングで、

五日間の休みがあり、一週間クラスをしたかと思えば、

もう今学期が終わってしまったところです。

(本当に1日1日が早い。。。)

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サンクスギビングといえばやっぱりターキー!!

 

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好きな分だけ取って食べたいだけ食べました♡(ターキーのおかわり3回!)

去年も今年も沖縄出身の方のお宅へ招待してもらいました♪

家族みんなで、美味しい食べ物を食べながらお話して、

幸せなひとときでした。

沖縄なまりのゆんたく(お話)にも癒されました♡

ありがとうございました。

 

翌日は、「食べすぎたから運動しよう〜!」と

私みたいに考えている人がジムにたくさんっ!笑

サンクスギビングは、みんなたくさん食べるんですね!

 

 

さて、前置きはこのくらいにしておいて、

今学期の振り返りをしたいと思います。

 

 

☆学生観察編☆

・一年生、やっぱりコツコツ勉強派は着実に伸びる!

・二年生、だんだん型が見えてきた!

・アッパークラス、やっぱりすごい!

 

☆自己分析編☆

・外国にいるという事を再認識!

・教えることの土台は日本語もダンスも同じ

 

 

では、細かくみていきます。

 

 

☆学生観察編☆

・一年生、やっぱりコツコツ勉強派は着実に伸びる!

一年生は、ゼロ初級から始めた学生がほとんどです。

何もわからなかった学生が、約三ヶ月の授業を通して、

ここまでできるようになったと思うと、

「私も同じやり方で英語を勉強したかった」

と学生の成長を見る度、思ってしまいます。

みんな確かに上達しました。しかし、中には

こんなにできちゃうの!!??

と、

こっちがびっくりさせられちゃう程

見事によくできた学生もいました。

そんな彼らに共通しているのは、

コツコツ勉強派

という事です。

毎回、授業では集中して聞いて、

宿題も真剣に取り組み、わからないことがあれば質問する。

そうやって、繰り返していくことで

理解が深まり習得できていったのだと思います。

 

コツコツやれば上達する

とよく言われていますが、こんなにも上手になるのには

やっぱり理由があります。

 

これは、この日本語のカリキュラムは、全てに意味があり、

すごく計算されているからです。

 

1、2年生のクラスは週に4回、限られた時間の中で、

しかも日本語を授業外で聞いたり話したりする機会が

全くないと言ってもいい環境で、

効率よく学習するために、

かなり考えられたカリキュラムになっています。

 

具体的にいうと、授業でしかできない事は授業でして、

授業でする必要がない事(自分でできる事)は宿題としてさせる事です。

 

例えば、グラマーの説明をしたり、実際にそれを使わせてみたり、

発音やイントネーションの訂正などは、教師がいなくてはできません。

 

しかし、一度、グラマーを理解すれば、

学生にリーディングやライティングをさせる事は

教師がいなくてもできるはずなので、

授業の中でする必要はないのです。

それを、このプログラムでは宿題でさせて、

私が学生が正しく理解しているかチェックをする、

という仕組みになっています。

授業で、グラマーの説明をして、

ドリルクラスで聞いたり話したりする力を養うので、

宿題をしてこない学生は、

リーディングやライティングが同じように伸びません。

 

 

「限られた時間の中でいかに効率的に学ばせるか」

 

先生が工夫したこのプログラムの仕組みです。

 

 

 

・二年生、だんだん型が見えてきた!

去年もそうだったのですが、クイズのチェックをしていて

学期の最初のころは、ゴーオーバーの赤ペンの量が

多いのに、後半になると、それが減ってくるのです。

 

どういうことかというと、クイズの採点をした後に、

学生のミステイクを一枚の紙にまとめることも

TAの仕事の一つなのですが、

このミステイクまとめの赤ペンの量が、

学期の終わりになってくると、減るんです。

 

そしてさらに気づいた事は、

ほとんどのミステイクは単語を覚えていないか

忘れているということで、

文の全体像が理解できているように思えます。

もちろん、全てが単語だけのミステイクだとは

言いませんが、傾向として、

学期の後半に行くにつれ、全体像が見えてきたような印象です。

 

これについても二年生の学習内容を具体的に含めながら

今度、さらに詳しくまとめたいと思います。

 

 

 

・アッパークラス、やっぱりすごい!

日本語の基礎を2年間、また1年で終えた学生は

アッパークラスで日本語でディスカッションをしますが、

これがやっぱりすごい。

 

前に先生が言っていたのですが、

アッパークラスの目標は2つ。

一つは、自分の意見を持つこと。

もう一つは、それを自分の言葉で言うこと。

 

その目標通り、先生は学生がどんなことを考えているのか

質問を通してみんなの前で聞くし、

聞かれた学生も自分の意見をしっかり持って

自分の言葉で伝えます。

このような授業は日本で見たことがないので

衝撃でした。

 

「自分を表現するために言葉がある」

 

と先生の言葉に重みを感じるのは、

自分という人間を言語で伝えることが大切だと

先生がしっかり分かっているからだと思います。

 

学生の意見を聞いてて、本当にその学生がそのまま

表現されているし、いろんな学生がいるんだな〜

こういう考えもあるんだな〜と私は楽しんでいます。

 

 

言語を教えるとは、なんなのか。

何がゴールだから、どういうアプローチをしていくのか。

 

 

方法は様々ですが、

ただ日本語を勉強させるのではなく、

「日本語をツールとして自分を表現させる」

というクラスはとても意味があるし、

クラスをとっている学生も楽しいし、

いろんなことに気付いて、興味を持つきっかけにも

なるのではないかと思いました。

 

 

☆自己分析編☆

・外国にいるという事を再認識!

今学期は、前の記事でも述べましたが、

イベントがあり、その分とても濃い経験ができました。

中でも、学生とのやりとりやコーディネーターとの

やりとりで、当たり前が通用しない!

学生の「疲れた」発言に関しても、

「こういうのは言っちゃいけない」

と無意識的な私の中での理解は、

日本で育ったからこそ身についたものであり、

日本で育っていない人からしたら、

そもそもそういう風には考えないかもしれません。

 

コーディーネーターとのやりとりでも、

コーディーネーターだったら、スタッフや観客のことを

1番に考えて、みんなが最高の状態で

パフォーマンスができるように努めると思いますが、

私には、作業をしているようにしか見えませんでした。

 

誤解がないように言っておきますが、

文句が言いたいのではありません。

ただ、今まで「周りの状況を察して発言する」とか

コーディーネーターはスタッフと観客の為にベストを尽くす」

というような姿勢が当たり前だったので、

それはもしかしたら、日本の良さなのかもしれないと

また日本に誇りを持てたのと同時に、

改めて私は外国にいるんだなと感じたことです。

 

 

 

・教えることの土台は日本語でもダンスでも同じ

これも、前の記事で書いたのでここでは詳しく書きませんが、

今学期の気付きとして貴重なのでまとめます。

 

ダンスを教えていて、

ゴールをきちんと設定していなかったこと

が今回私の中での大きな反省点でもあり収穫でもありました。

 

ここまでのレベルを求めるよ!頑張ってついてきてね!

と明確であれば、習う側もどこまでのレベルが求められているのか

はっきりわかるので、取り組みやすいはずです。

 

また、教えるスキルに関していえば、

私がわかる/できるから、こうするんだよ!

って教えても、わかりづらいということです。

これは日本語教師の姿勢とも非常に近いと思いますが、

私が日本人だから、日本語がわかる。

日本語はこういう意味だから、こうなんだよ。

と押し付けるような考え方/教え方は良くなくて、

一から丁寧に教えることが大切だということです。

 

学習者に寄り添って、

ダンスで例えれば、速い動きでも

右の手は上から下に、左の手はしたから上に、

と細かく説明しながら彼らの視点になって考え、

日本語で例えれば、

日本語は名詞の後には、「です」か助詞が

必ずくる。

など、ダンスや日本語の知識が全くない人にも

学びやすいように手助けするのが

教師の役目だと思います。

 

たくさん書いてしまいましたが、

まだまだ書きたい事はたくさんあるので、

また次回にしたいと思います*

 

今週は、期末試験で、来週から冬休みなので

もう少し時間をかけて書くことができると思います。

 

それでは、また!

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今学期最後のクラス終わり 4:20PM  日が短いです〜